ysajixのブログ

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チーズはどこへ消えた?の感想

こんにちは。

みなさん、タイトルにある“チーズはどこへ消えた?”は本の題名なのですが、何に関する本だと思いますか?

なんかのチーズの本かなあ、とかある人がチーズを盗まれた日を描いたエッセイや小説だと考える人が多いのではないでしょうか。

 

実はこれ、ビジネス書なんです。

ページ数で言うと90ページしかない薄い本ですし、表紙もでかでかとチーズが書かれているだけなのですが、IBMやアップルが研修テキストに指定するほどの有名な本なんです。

 

今日は本の簡単なあらすじ紹介、気になったポイント、これを読んでどう感じたかの3点を話していきます。

 

 

まずはあらすじから。

この本には2匹のネズミと2人の小人が登場します。彼らは“迷路”に住んでおり、“チーズ”を探しています。ある日かなり大変な想いをしてチーズを見つけ出した4人でしたが(正確には2人と2匹ですが面倒なので4人でまとめて書きます)、もちろん毎日食べていたらチーズは無くなります。ネズミは単純なのですぐに別のチーズを探しに行きます。では小人は?彼らはあれこれ理由をつけて動き出しません。チーズがいきなりなくなるわけがない!と悲しみに暮れ、無くなった理由を考え、きっとまたチーズが現れると信じて動かないのです。なぜならチーズを探し出すのはあまりに大変で、また迷路という未知の世界に飛び込む必要があったのですから。

一方すぐ動き出したネズミは苦労はあったものの新たにチーズを見つけます。

さすがに何か行動しないとまずいと思った1人の小人ホーは、勇気を出して安息の地から抜け出し、様々な困難を乗り越えやっとのことで新たなチーズを見つけ出すのです。

残ったもう1人の小人ヘムはどうなったのか。彼も動き出したのか、それともまた理由をつけては動かないのか。それは読者の想像に任されています。

 

 

これだけ話すと小学生向けの絵本のように聞こえます。けどここで出てくるチーズは、私たちが“人生で求めるもの”。パイロットになりたい、だとか幸せな家庭を持ちたい、お金持ちになりたい、などです。また、彼らの住む迷路はまさに私たちの生きる“社会”です。そのように読み替えると、この話は全く表情が変わって映るのではないでしょうか。

僕には2つのシーンが心に残っています。1つはチーズが無くなったときの小人の反応、もう1つは勇気を出した小人がなんとか道を進んでいく場面です。

もし皆さんだったら、苦労して手に入れたものが急になくなったときどのような反応をしますか?ネズミのようにすぐ次の目標に向かって行動できるでしょうか?僕はできないなと思いました。きっと小人のようにいろいろ理由をつけてその場から動けだせないでしょう。この点に関してほんの中ではこんなことを言っています。

 

“つねにチーズの匂いをかいでみること。そうすれば古くなったことに気づく”

 

私たちが変化に対して驚いて困惑するのは、自分達にとってその変化があまりに急だったからです。実際の変化は急に起きるものではなく、少しずつ変わっていってるだけです。例えば自分の昔の写真を見たとき(赤ちゃんの頃とか)、あまりの今の自分との違いにびっくりするはずですが、普段鏡で自分の顔を見るたびに驚くことってないですよね?それは毎日の変化を見ているからです。そうやって状況を常に見つめてみること。これは変化に対応する1つの手段ということがわかりました。

次に印象に残っているのは小人の1人が未知の世界を進んでいく場面。

僕はこの人物の気持ちがすごくわかります。初めての世界に飛び出すのはすごく怖い。一歩踏み出すだけなのにその一歩がなかなか出ません。それは僕たちの想像する未来が恐怖でいっぱいだから。失敗したらどうしよう、ひどい目にあったらどうしよう、そんな気持ちでいっぱいだからです。ここで僕が気に入った文がこちら。

 

“ホーは改めて思った。人が恐れている事態は、実際は想像するほど悪くないのだ。自分の心の中に作り上げている恐怖のほうが、現実よりもっとひどいのだ。”

 

これも確かに、と思いました。これは飛び出したら失敗することはないよ、と言っているのではありません。失敗はするかもしれない、けれど自分が思っているほどのひどい結果にはならない、と言っているのです。僕たちの想像力は無限大です。恐怖にある状況下ではいくらでも恐怖を増大することができる。でもいざ一歩踏み出してみると思っていたより悪くない。これがわかっているかどうかだけで、その一歩のハードルはかなり下がります。

 

 

実はこの本20年近く前に発売された本なのですが、僕は今でこそ必要な本だと思っています。今は変化が激しく、いつ目の前のチーズが無くなるか誰もわからない。けどチーズがいつか無くなるのは確かなんだから、常に匂いを嗅いで準備しておく必要があります。

それは意識が高いからとかそういう話じゃありません。幸せになるために必要なことです。

 

この本をお勧めしたいのは、ビジネスマン・チーズが好きな人・難しい文章は嫌いだけど何かを得たい人・一歩踏み出す勇気がない人、です。よかったら是非読んでみてください!

 

 

ここまで読んでいただいてありがとうございます。

よければ感想お聞かせください。

チーズはどこへ消えた?